手術着に着替え、いよいよ手術室へ向かいます。
まだ促進剤の影響で、陣痛のような痛みは続いていましたが、
比較的落ち着いているタイミングで車椅子に乗り、手術室へ。
■ 手術室の前で、こみ上げた不安
手術室を目の前にすると、一気に怖さと不安が押し寄せてきました。
そんなとき、これまでずっと寄り添ってくれていた助産師さんが
私の表情を見て、声をかけてくれました。
「もうすぐ赤ちゃんに会えますよ。私はお部屋で、お帰りをずっと待ってますからね」
その優しさに、思わずまた涙。
——そうだ。
手術が終わったら、ようやく赤ちゃんに会えるんだ。
不安でいっぱいだった気持ちを、一瞬で前向きに切り替えさせてくれた言葉でした。
■ 麻酔、そして不思議な感覚
手術台に上がると、すぐに背中から麻酔。
ただ、まだ促進剤の痛みが続いていたので、「背中を丸くしてください」と言われても、なかなかうまくできず…。
痛みが少し和らいだタイミングを見計らって、なんとか体を丸め、麻酔を入れてもらいました。徐々に、下半身の感覚がなくなっていく不思議な感覚。
意識ははっきりしていて、お医者さんたちの声も、しっかり聞こえています。
「あぁ、いよいよなんだ」
そう思いました。
■ 「おぎゃー」その一声で、すべてが報われた
手術が始まってから、15分も経たないうちに——
「おぎゃー」
赤ちゃんの産声が聞こえました。
ついに産まれた…!
すぐに、赤ちゃんのお顔を見せてくれました。
腕は固定されていたので、抱っこはできなかったけれど、その小さなお顔を見た瞬間、
「ようやく会えたね。かわいい」
それが、赤ちゃんにかけた最初の言葉でした。
長かった妊娠期間、前期破水、促進剤3日間、そして帝王切開…
すべてが、この瞬間につながっていたんだと思えました。
■ 「ここで産んでよかった」と思えた瞬間
手術を終えて病室に戻ると、あの助産師さんが待っていてくれました。
「おめでとうございます!やっと会えましたね!」
その言葉に、また胸がいっぱいに。
ここで初めて、赤ちゃんの身長と体重を教えてもらいました。
「想定体重より少し小ぶりでしたが、とっても元気ですよ」
その一言で、心から安心しました。
——あぁ、この病院で産んで、本当によかった。
そう思えた瞬間でした。
■ 夫の言葉と、静かな夜
その後、旦那が病室まで来てくれて、
「本当によく頑張ってくれた。ありがとう」
そう声をかけてくれました。
NICUで赤ちゃんとも対面できたようで、たくさん写真を撮って見せてくれました。
その日は、ここ数日間の疲れと睡眠不足もあり、とにかく、寝て、寝て、寝て…。こんなにぐっすり眠れたのは、数年ぶりじゃないかというくらい、深く眠れました(笑)
■ おわりに
41歳、はじめての出産。
思い描いていたお産とは違ったけれど、こうして無事に赤ちゃんに会えたこと。それだけで、すべてが報われた気がしています。
これから始まる育児の日々も、きっと大変なことはたくさんあるけれど、この日のことを、ずっと忘れずにいたいと思います。



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